成人アスペルガー症候群(ASD)当事者の狸穴猫(まみあなねこ)が、ASD当事者の視点で発達障害・自閉症スペクトラム論を展開。超アスペルガー的な狸穴家の日々の生活とPTSD療養生活も。

2010年07月28日 (水) | 編集 |
毎日暑いですねえ…。

さて今日はブックレビューです。

ちょっと最近ペースが速くなってまして…。
なんだか書きたいことが増えちゃって…、そしたら書籍もよく読むようになって
ブックレビューも書きたくなって…というような感じに…。


アクセス頻度の少ない方にはご迷惑をおかけしますが、ご容赦を。



「高機能自閉症児を育てる」高橋和子著

高機能自閉症児を育てる (小学館101新書)高機能自閉症児を育てる (小学館101新書)
高橋 和子

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なんでこの本に興味を持ったか…というと、きっかけはツイッターなんです。
結構話題になってましてねえ。どうやら評判がものすごくいい。

へえ、どんな本だろ?

と野次馬根性で読み始めました。

「3才になってもしゃべるようにならないだろうと言われたわが子が京大に」ってのがのキャッチコピーなんで(帯にもでかでかと書かれていた)ファーストインプレッションは強烈!

ま、それはともかくamazonで注文したらなんと10日も待たされた。(人気なのかな〜)


帯はさっさとゴミ箱に捨てて、読み始め。

パラパラパラとページをざらっとめくると、表がいくつか目に飛び込んできた。

その中で巻末のソーシャルスキル援助の表が興味を引いた。
「交通機関の利用」「お金の使い方」「料理」など、どの時期のどのような目標が設定されていたかがわかる表だ。

これは参考になるかも…。

ちょっと期待に胸がふくらむ。

==================
構成は
・幼児期の違和感からはじまって療育を開始するまでのプロセス。
・小中学校時代の学校環境の調整に関する部分。
・著者の立ち上げたアルクラブ(大阪アスペの会)での療育支援
・進路策定と学校に対する支援の交渉等。

==================

さて、雑感。

うーん、もう少し生のT君のことを書いて欲しかったなあ。

これじゃお母さんの健闘記録で、T君の成長記録って感じはしないなあ。

それもかなり恵まれた環境にあったお母さんがどうがんばって(自ら専門家になってまでがんばっている!)きたかの道筋でしかないよなあ…。

というところ。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−

だが、この本、まったく参考にならないかというとそうではない。

就学前の準備や、学校との交渉の場面、サポートブックの作り方など、参考にできるところは随所にある。
特に就学前のお子さんをお持ちで、学校とどう連携していけばいいのかに不安を抱いている方には、参考になる部分は大きいだろう。

それと「生活スキル」の目標設定の表については、とてもいいものだと思う。

大いに参考になるだろう。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−

しかし…正直言って読後に違和感残る。


はて、ご家庭内の、T君はどこにいるんだろう?
それがまったく出てこない。
そこにT君はいたはずなのに…

勉強と療育に取り組む以外のT君の姿がばっさり…書いてない。
なんか何ともいえない違和感が生じた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−

この違和感はアルクラブのホームページ
http://www.geocities.jp/alclubosaka/
を見たとき思ったのと同じ違和感である。
(リンクフリーじゃないんだって注意書きがあったので上記のように記載)

実は、この本を読む以前にアルクラブの存在を私は知っていた。

南河内に住む私は息子の診断がでた時点で、何か地域でリアルの情報が得られるところはないかと、ネットサーフィンをしていて、自閉症協会大阪支部のHPをみつけ、アルクラブにたどり着いた。

で…

入会条件の「親子とも積極的に会の活動、運営に参加できること」と活動紹介,Q&Aのページを読んで…

…私は引いてしまった。

こりゃ、相当余力があって熱心でないと入れる団体じゃないぞ〜
というのと、なんだか、「みんなで」が鼻につくなあ
会費も高すぎ!(6000円/月)
うちの息子には雰囲気合わんぞ〜。

というわけで入会断念という経緯がある。

ま、そのときの違和感が、本を読んで何となくわかったという感じだ。
「高機能自閉圏の児を普通にするための療育への熱心さ」がないとついて行けない〜!
というところなのだろう。

ただ、この本でわかったのは、定型発達の親御さんが自閉圏のこどもの行動を理解するのは並大抵でない努力が必要なのだろうなあということはこの本から伝わってきた。

まず行動に翻弄される…。
ああ、その解きほぐしには自閉圏当事者の感覚こそが役に立つだろうに…

なんとかこの2者が手をつなげないものか…

そんなことを考えた。

==================

最後に…、何人かのブロガーさんがレビューを書いているのを知っているのでそれを紹介しておくことにしよう。


そらパパさんのレビュー
http://soramame-shiki.seesaa.net/article/154640503.html

Kingstoneさんのレビュー
1〜2章 http://ameblo.jp/kingstone/entry-10593993194.html
3〜5章 http://ameblo.jp/kingstone/entry-10595914398.html

SILVERさんのレビュー
http://blog.livedoor.jp/ohanami_road/archives/51677387.html




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コメント
この記事へのコメント
読んでないので・・・
^^なんとも言えませんが、何となく、狸穴猫さんの「きもち」が伝わってきました。(アス〇エル〇の会で同じ気持ちになりました、がふっ!)当事者はどうしても当事者の視点で読んでしまうし、感情が動く。
定型発達の親御さんたちはまず気が付かないところに気がついてしまう。「本人の不在」もちろん生活していくうえで不在なわけじゃないだろうし、本人との葛藤もあっただろうに・・・それを書いていないと言うのは少しさみしいですね。
小学館の新書って、なかなか手に入らないのですよ、発売して売れ行きを見てから、増刷するみたいで・・・出版社も大変ですよね。
2010/07/28(Wed) 10:27 | URL  | はるぼん #-[ 編集]
こんにちは!
本を読んでいないので勝手なことは言えないのですが、「生のT君」がもっと見たいという狸穴猫さんの考えに共感します。
定型発達の親、アスペルガー症候群の子どもである前に唯一無二の親子だよな!と思います。
親の気持ちになってみたいなぁ。
2010/07/28(Wed) 11:13 | URL  | えー #YjlsY91o[ 編集]
分かります〜
こんにちは。私もつい最近この本読みました。
当事者だからかもしれませんが、狸穴猫さんに近い感想を持ちました。

確かに具体的な交渉術は、すごく参考になります。
全く話が噛みあわない担任や校長相手に、十も二十もへりくだって立てて対応したり、彼女の配慮のポイントや厚みの配分が私の感覚的には全く理解不能なのですが、でも、こうやっておけば対外的に波風が立たないのだ、と分かりました。
これができないから、波風立つのねとも。^^;

解説本の類はほとんど読んでくれない定型の夫も、これならもしかしたら読むんじゃないかな〜と、何気なく渡したんですよね。
案の定ずっと夫の机の上にあります。

飲み込みやすいみたいです。
違和感な私とは随分な違いです。
2010/07/28(Wed) 20:41 | URL  | たらこ #jzguw5cI[ 編集]
題名を見て一瞬定型児をアスペ児に育てるのかという大勘違いをしたわーです。

発達の現場にいて度々思うことがあります。

療育で子ども定型に近付ける前に家族関係修復せんかいっ!

借り入れと返済のバランスを大切に。消費者金融のCMのようですが、概念的には家族関係にも当てはまる気がします。

2010/07/28(Wed) 23:53 | URL  | わー #lNI2q/ko[ 編集]
はじめまして
息子がアスペとADHDです。
狸穴猫さんの、当事者さんの、お考えを読むことができて、このブログに出会えて本当によかったと思っています。
できればいつも側にいて、息子の通訳をしてほしいくらいです。
これからも是非、いろんなことを書いてくださいね。
(本文とあまり関係ない内容ですみません)
2010/07/29(Thu) 00:32 | URL  | PIYO #-[ 編集]
Re: 読んでないので・・・
この本、第2弾を期待してるんですよ。
就職して落ち着くことができたら、お母さんにももうちょっと余裕がでるのかなって。
2010/07/30(Fri) 23:06 | URL  | 狸穴猫 #-[ 編集]
えーさんへ
えーさん、こんにちは。

確かにそこですね「親と子」って面が見えてこない。
T君が「支援対象者」になっちゃってないかな
(まあ本の中でだけだろうと思うけど)って感じなんですわ。





2010/07/30(Fri) 23:11 | URL  | 狸穴猫 #-[ 編集]
Re: 分かります〜
たらこさん、こんにちは。

おや、お読みになったんですね。
うう、やっぱりですかあ。

受け取り方がちがうってのはあるんでしょうね。

ご主人はどういうところで「すーっと」入るんだろう?


2010/07/30(Fri) 23:15 | URL  | 狸穴猫 #-[ 編集]
わーさんへ
うう、すごい勘違い!!!笑ってしまった。

家族関係が…というケースはあるでしょうね。
特に夫婦間でタイプが違う場合とか。
ま、ご家庭ごとにいろんな事情があるから
何とも言えない部分ですが…

収支バランスという例はわかるようなわからないような…
なんか笑えたっす。
2010/07/30(Fri) 23:20 | URL  | 狸穴猫 #-[ 編集]
Re: はじめまして
PIYOさん、はじめまして。

お読みいただきありがとうございます。
これからもバイリンガル?道に精進いたします。

今後ともよろしくお願いします♪
2010/07/30(Fri) 23:24 | URL  | 狸穴猫 #-[ 編集]
こんにちは。
私は図書館で予約したものの、順番待ちです。
(居住市の図書館にないので、他市に発注。順番が着たら来るので、いつになるのかわかりませんorz)
本屋で奇跡的にあったので、短時間立ち読んでみたのですが…。違和感がありました。
なんだか、「圧力団体を作ろう!」という攻撃的な所が多々あり、短時間立ち読みでも疲れました。
原野を進むのに、倒木を手でどかして通りやすく…ではなく、ブルトーザーでドバーン!!と進むイメージでした。
校長や教師に下手に出つつ、権力者との個人的親交をちらつかせるあたりは全く理解が及びませんv-236v-12v-236
対象者のT君の素顔がもっと見えれば、違った印象になったかもしれません。
きちんと読み通して、読み込むのを楽しみに。
……したいです。
2010/08/21(Sat) 11:09 | URL  | がんも #-[ 編集]
がんもさんへ
うちの市の図書館も貧弱です…。

違和感、そうなんですよね。
権威者との親交などがちらほら顔を出す…私も特権主義的なものを感じました。







> 校長や教師に下手に出つつ、権力者との個人的親交をちらつかせるあたりは全く理解が及びませんv-236v-12v-236
> 対象者のT君の素顔がもっと見えれば、違った印象になったかもしれません。
> きちんと読み通して、読み込むのを楽しみに。
> ……したいです。
2010/08/22(Sun) 11:33 | URL  | 狸穴猫 #-[ 編集]
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